人生を生きていると、理不尽なこと・苦しいと感じること・困難や試練のように感じることに遭遇します。
実は、その「苦しみ」には、はっきりとした原因があります。
物事の原因を知ることで、心が少し楽になったり、これからの生き方が変わるかもしれません。
「苦しみの正体」と「そこから抜け出す方法」とは、どんなものでしょうか。
苦しみの原因って何?
苦しみの原因。
それはとてもシンプルです。
「今の自分をそのまま保ちたい」と思う気持ち。
これが苦しみの正体なんです。
人は誰でも「変わりたくない」と思います。
例えば、
若く健康なままでいたい
仕事で得た地位を手放したくない
大切な人とずっといたい
こんな気持ち、誰でも持っていると思います。
でも、仏教の教えには「すべてのものは変わっていく(諸行無常)」とあるように、
この世界には「ずっとそのまま」なんてものは1つもないんです。
世界はつねに変化している
たとえば、ハーバード大学の研究によると、人間の体の細胞は、日々信じられないスピードで入れ替わっているとわかっています。
皮膚の細胞は約1か月で、腸の内側の細胞はたった数日で、肝臓の細胞も150〜500日で新しいものへと生まれ変わります。
今のあなたは、数年前のあなたとはまったく違う存在なのです。
また、街に出てみると、いろんな人がいて、いろんな空気が流れていて、目に見えないものもたくさん私たちの中に入ってきています。
食べたものは自分の体になり、時間とともに自分も変わっていきます。
何が言いたいんですか、というと
「自分」というのは毎秒、毎日、変わっていくものなんです。
だから「今の自分をずっと保ちたい」と思えば思うほど、自然の流れに逆らうことになります。
そしてその逆らう気持ちが、どんどんストレスや苦しみを生み出してしまうんです。
変わることをこわがらない
では、どうすれば苦しまなくてすむのか?
それは、
「変わっていくことを受け入れること」です。
たとえば、
- 大切な人と別れることがあっても、それを受け入れる。
- 年をとってシワができても、それを自然なことだと受け入れる。
- 今の仕事を失っても、自分にもっと素晴らしい働く場所があると信じて前に進む。
変化を受け入れるというのは、「あきらめ」ではなく、「流れに乗る」ことなんです。
川の水が流れるように、風が吹くように、時間が進むように。
変わることが当たり前の世界で、変化を受け入れて柔軟に生きる。
それだけで、心は少しずつ軽くなっていきます。